一貫張り  


              2007年2月

一貫張りとは竹で編んだ笊や籠に和紙を張り、柿渋を重ね塗りしたものを言うそうです。
柿渋は、昔の唐傘に塗ってあると聞けば、ああ、あれかとなんとなく分かります。青柿を漬け込み、その絞り汁から作るそうです。防水・防虫・防腐効果があり、すぐれものです。
その一貫張りの講習会に参加しました。

和紙をみずのりで重ね張りします。
皺にならないよう、網目をしっかり出すように丁寧に張っていきます。
薄い和紙の場合は何度も重ね張りします。
よーく乾かします。
今年の冬は暖かで、よく乾きました。
笊に文字が浮き出ていますが、昔の大福帳を貼り付け、模様として利用しています。
柿渋を5度重ね塗りして完成です。
色合いは好みでもっと濃くしたければ鉄分を入れます。大福帳の文字がなにやらアクセントになっています。
今度はオリジナルの籠を作ることからチャレンジです。藤蔓を好みの形に編んでいきます。
藤蔓をそのまま見せる訳ではないので、思い切って大胆に形を作ることが出来ます。
針金や釘も利用してもOK
2個目も編みあがりました。
和紙をきっちりと張り合わせます。
乾いた時に引っ張り合うので、そのことを頭に入れて張ることがポイントです。
柿渋を塗り始めます。
「どんな色合いに仕上げようかな」
鉄分を入れて何度も重ね塗りし完成です。
北海道に帰る日程が迫り、重ね塗りは先生に依頼しました。
鉄媒染を入れた、濃厚な色合いに仕上がっていました。
さて、何を入れて楽しもうか・・・。
先生の作品を少しだけ紹介します。
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